読書(学ぶ)

【感想_0005】『ゼロから始める不動産投資』/ 市川周治

本のタイトル:ゼロから始める不動産投資

 
 
 
 

著者の紹介:

市川周治:
1967年生まれ。20歳の時に宅建資格を取得。バブル時代に不動産業界の会社に入社。当時は提供できる情報に限りがあり、本当にいい物件は、公になる前に水面下で取引がされるのが現実であった。そうした業界に風穴を開けたいと思い、「不動産業界の旧態依然とした業態をぶち壊す」と決意。1993年有限会社ウェーブハウスを設立。岡山県内でのマンション売買仲介件数はトップクラス。
 
 
 
 

本の全体像:

著者が若くから現在に至るまで、培ってきた不動産投資の知識を、初心者でも正しく理解できるように分解して、説明している。

  • 自分の家を買う前に人の家を買うべき3つの理由
  • 不動産投資の王道4ステップ
  • 投資の回収を早める5つの知識
  • 損をしないためのリスクを回避する9つの戦略
  • お宝物件を手に入れる7つの秘策
  • 「廃墟物件」を「優良物件」に変える3つの技術
  • レバレッジを利かせる3つの融資攻略法

 
 
 
 

Takeaways:

1. 宝くじで6億円当たったらどうしますか?

多くの人が「欲しいものを買って、残りは貯金」と答えるのではないか。この発想をする人はいつまでもお金持ちにはなれない。一方お金持ちは、6億円を手に入れたら、6億円を自己資金にして銀行から54億円のお金を借りて、60億円分の投資用不動産を購入し、家賃収入を得ます。仮に1億円で買った物件の利回り10%とすると、年間1,000万円の収入がありますが、60億円分の不動産を持っているなら、同じく利回り10%とすると年間6億円の家賃収入を生みます。
 
 

2. お金持ちは、家よりも先に「金のなる木」を手に入れる

一般の人は家を買うために住宅ローンを25年や30年組む。その頭金にはある程度の資金が必要で、毎月住宅ローンの返済に追われる。そうなれば金はなかなか貯まらない。一方お金持ちは自分の住宅を買う前に、投資用不動産を買う。住宅ローンとは別に投資の融資を受け、住宅ローンと同じように毎月返済をすることになるが、住宅ローンの返済は自分の給料から払うのに対し、投資用融資のローン返済は家賃収入で払う。つまり投資用ローンの返済は自分で行うのではなく、入居者に払ってもらい、ローン支払い後に残ったお金が手元に残る。しかもローンを完済したら不動産は自分のものだ。
 
 

3. 不動産投資のメリット

➀銀行から投資資金を調達できる
②元本割れするケースが少ない(ただし、将来値下がりしない不動産を購入することが重要。)
①については、株などと違い、不動産投資にのみ使える手法である。②についても、株やFXなどは会社が倒産もしくは市場の良し悪しによって、株価が乱高下し価格が大幅にブレる可能性があるのに対し、不動産は急激に価値が下がるという事はない。年数がたつにつれて不動産価格は下がるのが通常だが、立地や管理状況などのおかげで、10年経っても価値が変わらないどころか、価値の上がる物件は山ほどある。
 
 

4. そのほかのメリット

➂レバレッジが効く:自己資金500万円でも、融資を受けて5,000万円程度の物件を買い、運用できる
➃「私設年金」の代わりに活用できる:定年後に家賃収入があれば、わずかな年金にプラスできる。
⑤生命保険の代わりになる:融資を受ける際は「団信」に入る。死んだら返済が消え、家族は物件をタダで入手可
⑥毎月のローンは家賃収入で賄える:住宅ローンは自分で返済、投資ローンは入居者の家賃で返済し手残り有
⑦節税になる:不動産投資後は、確定申告時に給与収入に減価償却費を経費計上し、課税所得を圧縮
⑧相続時に有利:現金相続は時価。不動産は取得価格の50%、土地は80%で評価後課税。税金減る。
 
 

5. 投資物件は「中古が儲かること」を理解する

新築は購入した瞬間に値下がりする。つまり新築の家を買った瞬間に、貧乏になる(資産が減る)。世界的にも、日本人は新築が大好き。年間の住宅流通に占める中古住宅の割合は、イギリス80%、アメリカ90%、フランス60%なのに対し、日本は15%。新築の流通割合が85%という異常な数値が、日本人は新築が大好きであるとともに、不動産に関する知識の乏しさを表している。
 
 

6. 最初の一歩は区分所有から始める

初心者がいきなり1億円の一棟マンションを丸ごと購入するのは、現実的ではないし、ほとんどの人が躊躇するし、銀行からの融資を引き出すのも簡単ではない。しかし中古の区分であれば、数百万で購入することができ、ハードルはかなり低い。岡山県奈良200万円台の物件もある。
 
 

7. 区分所有は経験を積む絶好の機会

価格や規模が小さいだけで、1棟マンションを購入し管理するときと、基本的な原則は同じ。経験を積むことで、次に物件を買うときに、銀行から融資を引き出しや少なる。
 
 

8. 区分所有は「教材」と割り切り、次は2000万円のアパート、その次は鉄筋コンクリートのマンションへ

不動産投資は、「1棟購入したら終わり」という性格のものではない。次々と不動産を買い足して、ローン返済後の手残りをより多く増やし、資産形成を行うというもの。区分所有の経験と実績を積むと、銀行からの融資も付きやすくなり、次の物件を買うときに有利になる。1~2年ほどかけて2000万円台の一等アパートの経営ができれば、次は鉄筋コンクリート。既に区分や一棟での経験があるため、融資を取り付けるのも問題ないだろう。
➀区分所有→②2000万の木造一棟アパート→③5000万の鉄筋コンクリート一棟→➃1億円の鉄筋コンクリート一棟→⑤1億円の鉄筋コンクリート一棟…
 
 

9. 会社員は不動産投資を大っぴらに話すな

不動産投資を会社の人前で大っぴらに話すのはお勧めしない。不動産投資で利益が出ると、自慢したくなる気持ちも分からなくはないが、自慢は余計な妬みを生むだけ。「不動産投資には熱心だけど、仕事は不真面目だ」などと陰口をたたかれる。
 
 

10. 115Pのケーススタディ

 
 

11. 不動産は「立地」が命運を担う

不動産は、1に立地、2に立地、3にも立地と言われるほど、理知が大事な要素。➀市街地で需要が旺盛なエリア、②郊外の人気住宅地、③入居者の多様性があるエリア。また不動産会社でヒアリングするのが早くて確実。2~3時間かけて面談すれば、情報を持っている不動産会社なのかどうか、対応してくれる営業マンとの相性なども判断できる。また不動産会社からしても、資料請求だけでは、お客様の本気度が測れないが、わざわざ会社まで足を運んでくれた場合、本気度が伝わり、「サイトに載っていない物件も紹介してみよう」という気持ちにもなる。
 
 

12. 信頼できる不動産屋の見分け方

物件の問い合わせをしたときに、詳細な資料が出てくるかどうか。レントロールや固定資産税の評価額などの資料や情報が、すぐに出てくる不動産会社は投資物件の扱いがしっかりしている証拠。一方簡単な資料しかなく、こちらの質問にすぐに答えられない不動産会社は、投資物件に対する取り組みが甘い。今後付き合いを始めても、不安を覚えるケースが出てくる。
 
 

13. 交渉を有利に進めるために不動産会社から聞き出すこと

「1つ目:売却理由」と「2つ目:いつから売りに出されているか」と「3つ目:年間の入居率」の3つ。1については、事故物件、相続対策、引っ越しなどの理由が分かれば、現金化を急いでいるため値引き交渉が可能。2については、売り出し期間が長期間であれば、買い手がつかない理由があるため、購入を控えるという判断ができる。ただしその理由が対処可能で、退所後に入居させることができると判断できれば、購入可能。3つ目は、物件が満室だったとしても、半年前まで半分が空室だったなど考えられる。一見よさそうに見えるけど、入居率が悪い場合は何かしらの理由で入居率が低い可能性があるため注意。
 
 

14. 自己資金600万円が成否の分かれ道

不動産の仕組みや知識を学ぶために、数百万円の区分所有から始めてもいいのですが、600万円以上の貯金があるのであれば、区分所有をすっ飛ばして、1棟ものの物件から挑戦してみるのもいいでしょう。
 
 
 
 

  • この記事を書いた人

MINDHUB 管理人

■【MINDHUB(マインドハブ)】 MINDHUBとは、日々の積み重ね、最新情報、気付きを共有するブログです。 日々の備忘録や、少しでもお役に立てるような情報などを発信しています。

-読書(学ぶ)

© 2024 MINDHUB